『9mm×2』
 借金取りから逃れるために、友達である拓弥のアパートに転がり込んだ加藤。
ある夜、コンビニで買った鍋焼きうどんを作っていたら、銃弾が2発撃ち込まれた。
誰が、なんのために・・・やがて拓弥が帰ってくる。拓弥はおもしろがって、窓から顔を出したりする。

 『メトロ』にしては珍しい作品になってしまったのですが、本当はもっとこういうのを連発したいんです。やりきれない話。ありそうでありえない話。感情移入を許さないために、見終わって言いようのない不安が残るような物語。けれども、この手の作品はえてして、尻切れトンボに終わった印象を与えがちです。こういった観客に投げっぱなしで終わるものをVol.1からやっていいのか? と、最後の最後まで、悩んだ作品ですが、最終的な他の作品の並びをみて、こういう感触の作品が全体に対してノイズのように混じっているのが、私のやりたい『メトロポリス』なんだと思い、入れることにしました。

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